議案質疑「水産業費」

本日より3日間の議案質疑が始まり、私もさっそく質問させていただきました。

主に次年度当初予算に関する質疑で、2月議会のみ行われます。
所属委員会に関する質問も良いとのことであり、歳出のうち農林水産費・水産業費について質問しました。

愛知県の春の味覚であるイカナゴ(地元ではコウナゴ)とアサリ。
イカナゴは全国シェアの17%をしめており、愛知県を代表する水産物の一つでる。イカナゴは資源管理の取組が30年にわたって続けられており、優良な取り組みに与えられる水産エコラベルに認証されている。ところが水産試験所が昨年12月下旬に行った調査によると稚魚がほとんど確認できなかった。高い海水温などが原因と考えられる。

またアサリは平成16年以来11年連続で日本一の漁獲量を誇る愛知の主要品目で、平成25年には全国シェアの70%だった。ところが知多半島では一昨年、ツメタガイという巻貝に食べられ、ほぼ全滅した。本年春の漁獲に期待がかかったが、美浜町では漁獲するのに十分な大きさにならず、常滑市ではほぼまいた稚貝が見つからないという事態であった。

漁業が気候により影響されやすいのは承知しているが、限られた資源を管理し、持続可能な漁業を行うための県の役割について伺う。

Q 水産試験場はアサリやイカナゴの資源管理においてどのような取組をしているのか。

A イカナゴは、これまで稚魚の成長や資源量の調査、親魚の量や健康状態の調査などを実施してきたが、今後は資源管理技術の精度を高めるため、海水温の上昇が産卵や親魚の生存に与える影響についても調査を進める。アサリは、稚貝が大量に発生する仕組みの解明や、害敵の効率的な除去の技術開発に取り組むとともに、漁場管理技術の開発を進めている。今後も、試験研究に取り組むとともに、漁業者が自主的に行う資源管理に配慮した漁業を支援していく。

Q  漁業調査船「海幸丸」の設計費が計上されているが、資源管理にどのような役割を果たすのか。

A 漁業調査船はイカナゴの資源量推定やシラス漁場の予測などを行い、漁業者に情報提供することで、漁業者が行う資源管理の取組や効率的な漁の実施を支援している。「海幸丸」は、建造後25年が経過し、船体や調査機器の老朽化が進んでおり、更新するための設計を行う。新しい漁業調査船では、これまで実施してきた海洋観測や水産資源の生態調査などに加え、近年資源が減少しているシャコやカレイなど、海底に生息する魚介類の資源回復を図るための効果的な資源管理手法など、新たな調査研究にも取り組む。

ABOUTこの記事をかいた人

衆議院議員秘書等を経て2011年に常滑市議会議員に初当選。2015年4月の選挙において愛知県議会議員に初当選。