秋田県へ視察

11月13、14日と秋田県へ会派「創造未来」で視察に訪れました。

日本列島全体に寒波が押し寄せたため、前日から雪が降っていたとのことで、空港に降りる前の上空からは辺り一面の雪景色が見えました。実際に降りてみるとその積雪量に驚き、雪に慣れていない自分には、道を歩くのも滑りながらという状態でした。

空港からそのまま「国際教養大学」を訪れました。
設立9年目の大学で、特色あるカリキュラムで真の国際人育成を理念に掲げ、現在では全国、世界中から多くの大学生を受け入れています。

授業はすべて英語で行われ、在学中に1年間の海外留学が義務付けられています。世界158の提携校にそれぞれの学生が学びに行くことになります。また最初の1年は寮生活が義務であり、各国からの留学生と共に生活にも英語が必要とされ、徹底した語学力などの向上を図ることができます。また地域との交流も積極的に行っています。この後訪れる大仙市から職員さんも派遣されており、地域の国際化。異文化交流事業にも大いに係わるなど、参考になりました。

学内にある365日24時間オープンしている図書館は、その設計の秀逸さから非常に有名な建物です。実際に見て、その素晴らしさに驚きました。

午後からは秋田県大仙市へ「学力向上の取り組み」についての視察です。

全国で1番といわれる秋田県の中でもトップクラスの学力を誇る大仙市は、平成17年に1市6町1村が合併してできた人口約8.8万人、面積は東京23区よりも大きな街です。合併を機に、未来で活躍できる子どもたちを育てるという思いで、さまざまな教育改革に取り組んできました。

1人の子どもを複数で育てる事を大切にし、行政・教師・保護者・地域が一体となり取り組むことができているそうです。統計を見せてもらいましたが、自宅での学習率などが全国よりも高く、またテストの未回答率が低いのも特徴です。これは日頃より自分で物事を考える習慣をつけるための授業内容を心がけ、教育監が中心となり、教師の資質向上にも積極的に取り組んでいるからだそうです。教育長のリーダーシップの強さも感じましたし、また教育研究所というシンクタンク的な機関もよく機能しているのだと感じました。

塾に通う子供が少ないのも特徴的です。塾の数が少ないのも要因だそうですが、学校と保護者の信頼関係ができ、わざわざ遠くの塾まで送らなくても、学校がしっかり教えてくれるという保護者が多いそうです。「公教育の復活」をずっと思っていますが、大仙市は非常に参考になる取り組みが多かったです。

次の日は秋田県秋田市へ「あきたスマートシティ・プロジェクト」について視察しました。

スマートシティとはITや環境技術などの先端技術を駆使して街全体の電力の有効利用を図ることで、省資源化を徹底した環境配慮型都市の事です。昨今のエネルギー環境を考えると、これからの社会において大切なことであり、いずれは全国的に取り組まなければならないプロジェクトなのかもしれません。

秋田市は早くからこのプロジェクトに取り組み、その進捗状況や良い点・問題点について様々な話を頂きました。環境と経済の両立を目指しているのですが、なかなか計画通りにいかない事も多くあるそうです。その主な原因として、財政の問題です。やはり物事を推し進めるにはお金は切り離せません。素晴らしいと思う事でも、費用対効果が悪ければ導入を見送らざるを得ません。いくつかの計画の中で費用対効果が良い事もあるそうで、色々ご紹介いただきました。常滑市においても何か活かしてはいけないか、これからしっかりと模索していきたいと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

衆議院議員秘書等を経て2011年に常滑市議会議員に初当選。2015年4月の選挙において愛知県議会議員に初当選。