バンコク訪問③

⑧タイ国際航空(ノン副社長、コラコット営業部長)

1959年に設立された航空会社で、バンコクを基点として30か国60都市以上を結ぶタイナショナルフラッグやリアです。ノン副社長のあいさつの中で、これまで日本行きの飛行機はタイ人30%、日本人70%だったが、近年はタイ人の日本旅行が人気で、タイ人搭乗率が40%まで伸びてきたとのこと。セントレアについては法人のお客さんも多く、注目する空港の一つである。10月にはバンコク-仙台便を就航させるので、セントレアイン、仙台アウトなどのような周遊も期待される。観光客は毎年5~10%伸びており、現在就航中の路線に対する増便も考えている、とのことでありました。

またコラコット営業部長からは、タイ航空にとって日本市場は非常に重要で、売り上げの25%を占めているとのこと。日本へは8ルートあり、ほぼ全土がカバーできている。副社長の話にもあったように、インアウトを分ける戦略を考えているとのことでした。

訪問団の中野団長のあいさつに続き、空港立地自治体ということで私にもあいさつの機会をいただきました。常滑市の魅力を話させていただき、タイ国際航空によるセントレアの利用拡大、そしてセントレアに到着された皆さんが常滑市にお立ち寄りいただくようお願いさせていただきました。現在、中部国際空港はダブルデイリーで就航しています。今回の訪問において、団からは機材の大型化、具体的には総二階建てのA380の就航を要望いたしました。副社長からは機体数が限られており、まずはハイシーズンからとの言葉をいただきました。

最後に、私からノン副社長に常滑焼の招き猫を贈呈させていただきました。

⑨現地旅行会社VTG(ワナポーン日本担当)

ここからは尾張と三河の2班に分かれて、それぞれ現地旅行社を訪問して、各自治体のセールスを行いました。

私も常滑市のPRをさせていただきましたが、持ち時間が大変短く、あとは冊子についている市や観光協会のホームページを開いてくれるといいのですが。

ワナポーンさんからは近年のタイ人はパッケージツアーから個人旅行にシフトしてきている。旅行社としては訪問先には何かメリットをつけて欲しい、つまりタイ人はお得感を求める人が多いとのこと。また体験することも好きだが、やはりショッピングが大好きとのこと。以前に愛知県内のある有名観光地をツアー先に選んだが、近くに買い物をする場所がなく、あまり人気がなかったという話もありました。そして何よりも中部地方は高山や黒部などの有名地以外の情報が少ないとのことでした。

⑩現地旅行会社SMIトラベル(上才アジア統括役員、スミスさん)

1980年に設立された会社で、主に日本のツアーをタイで受ける仕事が始まりとのことで、上才さんのように日本人の方も多く働いています。

日本はタイ人に先進国の中では唯一ビザのいらない国なので、人気の旅先の一つになっているそうです。先ほどの会社と同様の話がありました。やはり個人旅行にシフトしており、旅行会社としては大変厳しい状況であるとのことです。

その中で、どうやって個人の旅行者は旅先を決めているのか、色々話を伺いました。いわゆるよろずのポータルサイトがあり、生活から医療、教育、そして旅行やグルメまで全てそこに情報が書き込まれ、そして口コミも書き込まれるサイトがあるということ。そういったサイトに書き込みがなければ、そもそも情報として認識されづらいのだそうです。そこでは例えば「NAGOYA」という言葉は強いが、「AICHI」という言葉は弱い。だから愛知に関する情報はタイ人の中ではあまり持たれていないということだそうです。いわゆる有名ブロガーやインフルエンサーなどに協力してもらい、こういった情報源に私たちのまちの情報を入れていくことも大切だと認識しました。

所感

愛知県市長会においてこのような視察の機会をいただき、なかなか個人や単独自治体では行くことのできない場所も見させていただき、大変勉強になりました。

今回の主なテーマは「企業の海外進出」、「農林水産物や日本食品の輸出」、「観光」であったかと思います。農林水産物や醸造品などの輸出は常滑市にも良いものはたくさんありますので、意欲のある生産者の相談・支援など考えていきたいと思います。常滑市にとって一番関係が深く、取り組むべきことが多いのは観光であります。こらからも増加するであろうタイ人訪日客、とりわけ中部国際空港を利用する旅行者に、ぜひ常滑にお立ち寄りいただけるよう、ネットやSNSを利用した情報発信、また観光資源そのものの磨き上げなど、できることに取り組んでいきたいと思います。

ただ、今回私が一番感じたのは、「私たちが売りたい農林水産物を持っていく。私たちが来て欲しい観光スポットを売り込み、旅行に来ていただく。」ではなく、タイから日本へ旅行する人が何を食べたいのか、何を体験したいのか、何を見たいのか。タイで暮らす人たちはどんな日本食品を求めているのか、当たり前のことだと思いますが、相手側の立場から考えるべきであって、私たちが旅行者に対して決め打ちした考えを押し付けてしまっては、とうてい満足していただくのは無理だし、そもそも訪日観光客にとって魅力的な旅先にはならないなと感じました。

「えっ⁉︎こんな場所が?こんな事に?何で外国人観光客が押し寄せるの?」そんな話を時々聞きます。

いまや日本全国でインバウンドを取り込むために、それぞれの自治体がわが町自慢の観光スポットや特産品、グルメをずらっと並べている状況な気がします。でも自分が海外旅行に行くことを想像すると、そんなに多くの情報を見比べることなど絶対しないでしょうし、その方法も分かりません。

欧米やアジアでまた異なりますが、訪日外国人にとって魅力的な観光とは何か、時には自分のまちを俯瞰してみながら考えなければならないと思いました。そしてどうしたら的確に情報を届けることができるのか。調べた先に見たい情報がある、基本的な事です。これらに気づけた事が、ある意味一番の収穫だったかもしれません。

今回の海外訪問を活かし、常滑市の発展に向け全力で取り組んでまいります。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 辰矢

衆議院議員秘書等を経て2011年に常滑市議会議員に初当選。2015年4月の選挙において愛知県議会議員に初当選。