ブラジル・アルゼンチン訪問団⑤「JETROブエノスアイレス事務所」

JETROブエノスアイレス事務所にてアルゼンチンの現状について調査を行いました。

アルゼンチンの経済は現在通貨が大変不安定であると日本の報道で情報を得ていました。2001年デフォルトを起こし、その後輸出による外貨獲得などで経済を立て直し、2000年代前半から中ごろにかけては、毎年8~9%の成長率があったが次第に高止まり傾向となった。2013年からプラス成長とマイナス成長が毎年入れ替わり、2016年には政府が行う統計自体が不正確だとなり、インフレ率は数字が出ていないが、民間の推計だと40%という数字が出ている。

このような経済情勢の中、現在のマクリ大統領が就任し、経済活動を阻害していた「輸入規制」「為替規制」「融資の制約」を改正し、ビジネス環境の改善を図っているところだとのこと。2017年後半に行われた議会の中間選挙においても大統領支持の政党が躍進し、2019年の大統領選挙、その次の2023年の選挙まで大丈夫ではないかとの憶測から、経済界の動きが前向きになってきているとのことです。ただ今年5月ごろ、IMFに融資のお願いをしたあたりから、ドル・ペソレート、政策金利が激しく推移している状況だとのことです。

日本企業もこれまでの不安定な経済ではアルゼンチンでの経済活動を躊躇していましたが、現在は様々な企業が駐在員を増やしたり、新たに駐在員を配置したりするなど、経済活動を強める傾向にあるようです。アルゼンチンには現在、約60社が日本から進出しており、その内14社が愛知県内に本社をおく企業です。トヨタ自動車は工場を持ち、ハイラックスを製造して輸出しています。ただ、これまで多くは大企業であり、その下請け企業の進出は10社程度とのことでしたが、本年にはいって新たな企業の進出が見込まれていたのですが、ここ最近の不安定な通貨により、様子見状態となっているとのことでありました。

日本とアルゼンチンの関係としては、2016年から4年連続で首脳が往来しており、またアルゼンチンの租税条約への動き、OECD加盟への動き、日本・メルコスールEPA交渉への動きなどから、今後日本とアルゼンチンの関係は強まっていくとの見方です。また、2018年7月からは牛肉の輸出入が可能となり、すでに日本の商社がアルゼンチンで日本向けの牛肉を準備し、また日本からは鹿児島牛を輸出する準備をしているそうです。アルゼンチン人にとって「牛肉」はキラーコンテンツであり、期待しているとのことでありました。

今後も日本とアルゼンチンの関係が政治的にも経済的にも良好な関係となることを期待します。